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寝具の知識《真綿ふとん》

(寝装)


繭から生まれる最高級ふとん「真綿ふとん」

真綿って、何?

真綿とは、繭を綿状に引き延ばしたものです。古くはこれを「わた」と呼んでいましたが、のちに木綿わたが登場したため、真綿と呼ばれるようになりました。

繭から作られるものに絹があります。こちらは繭から引き出された1本の繭糸を集束して紡いだ生糸で作られた織物のことをさしますので、真綿と絹はいわば姉妹関係になります。

天然繊維の王女と呼ばれている絹と同じ繭を原料とする真綿。絹同様の優れた特性があり、強く、軽く、保温性に富むため、古くから防寒具として用いられ「ふとんわた」としても利用されてきました。それが「真綿ふとん」と呼ばれ、高級品として珍重されていたのです。

 

繭ができるまで…

絹にする繭と、真綿にする繭の違い

繭は、蚕が二夜かけて吐き出す1本の糸によってつくられます。できあがった繭の中で蚕はサナギとなり、蛾になって繭殻を破って飛び立ちます。繭は養蚕農家によって生産されますが、繭殻が破れると繭の商品価値が低下するため、養蚕農家では蛾になる前に殺虫し、正繭や繭玉などかたちのよい繭だけを製糸工場に出荷、絹織物の原料となる生糸がつくられます。しかし、正常な繭以外は生糸の製造に適していません。また、製糸工場への輸送の際につぶれたり汚れたりした繭も生糸にもなりません。それらが真綿の原料となります。ただし、品質のよい真綿には、正繭が使われています。

繭糸の不思議

繭糸は、フィブロインという2本の繊維がニカワ質のセリシンに包まれ構造になっています。フィブロインは際限のない繊維の束で、その隙間に空気がたまるため、真綿や絹にはすぐれた保温性・通気性があります。また、人間の皮膚細胞を活性化させる18種類ものアミノ酸からなるタンパク質でできているため、お肌にやさしいといった特長も。水と結合しやすい原子団をもっているため、汗として発散する水分を素早く吸収し放湿するという特性もあります。

健康寝具として大注目されている真綿ふとん

掛けふとんに求められる保湿性・吸湿性・放湿性・かさ高性・フィット性・軽さなど、基本的な機能を満たすだけでなく、肌にやさしい天然素材であることが魅力となって、真綿ふとんはいま、健康維持や増進に役立つ寝具として注目されています。