
睡眠のことを知っていますか?
(眠りの知識編)
眠るのも起きるのも、体内時計が教えてくれている
私たちは夜になれば眠り、朝になれば目覚めるいう一定のリズム(サーカディアンリズム)を毎日繰り返しています。
その指令を出しているには「脳」。肉体的な疲れはもちろん、脳の疲労を回復させるために、脳自身が「眠って休め」という指令を送っているのだと考えられています。
でもどうして夜なのでしょう?
それは、私たちの体内には「体内時計」が備わっているためです。この時計は人間だけではなく、すべての生物はがもっているのもです。
そもそも生物は海で発生し、潮の満ち引きのリズムにのって生活していました。やがて陸上で生活するようになった生物は、太陽の光を手がかりに活動するようになります。このような太古からの遺伝が今なおからだに組み込まれているため、太陽がのぼる昼間に活動し、沈んだ夜には眠るというリズムを繰り返しているのです。
眠りの世界を支配する、レム睡眠とノンレム睡眠
眠っている間にもリズムがあります。睡眠には、眼球が動いて起きている時に近い脳波をあらわす眠り「レム睡眠(REM)」とそうでない眠り「ノンレム睡眠(NONREM)」の2種類があります。就寝後すぐにあらわれる眠りはノンレム睡眠「脳の眠り」ともいわれます。脳波はゆったりとした波を描き、その変化によって眠りの深さは4段階に区分されます。〈うとうと眠り⇒浅い眠り⇒中くらいの眠り⇒深い眠り〉と進み、一度眠りが浅くなって、その後、短いレム睡眠があらわれます。
人は誰でも一晩に4~5回夢をみる
夢をみるのはレム睡眠のときだといわれています。レム睡眠は一晩に4~5回あらわれますから、それだけ私たちは夢をみていることになりますけれども、覚えているのはせいぜい1回程度ですよね。
それは目覚める直前がレム睡眠だったときにみたもので、それ以前にみた夢は、ノンレム睡眠が訪れるたびに忘れてしまうからだそうです。
